承継コラム vol.42

論語と経営(10)

 

『道同じからざれば、相あい為ために謀はからず』 (現代訳:人は道を同じくして初めてよく同じく謀ることができる。道が同じでなければ、自然と意見が合わないから、互いに相談して助け合うことはできない。故に事を謀ろうとするには、道の同じ者を選ばなければならない。) 

あけましておめでとうございます。
人間だれしも、「道」を同じくする人との出会いがあればより幸せです。同じバスに乗って、目的を共有し、目的地に向かって協力して「ワイワイガヤガヤ」楽しく仕事ができれば最高ですね。論語の「道」は忠恕の道をいうものと思いますが、ここではビジネス的に考えて企業の基本精神や基本的価値観と考えてみたいと思います。「十人十色」人それぞれ顔かたちが異なるように、人の性格や考え方は異なるものです。まったく同じ人間は世界広しといえどもありえません。しかし個々はそれぞれ異なるにせよ、人間社会において基本精神や基本的価値観たる道があるはずです。 

ではビジネスにおける道はどうでしょうか。
それぞれの企業は、経営理念や理想たる道、事業魂たる基本精神や基本価値観すなわち「道」を有し、その歴史のなかに文化や風土を創り出してきた社会的存在です。「企業の歴史は人間が歩んできた経営の生きた証」です。この道を社員全員が共有し、偉大な相乗効果を発揮したいものです。
リーダーは、社会にとって希望溢れる道を想定し、これを社員に求め同じ道を歩むように教育指導していかなければなりません。真に道を同じくする者は、たとえ個々の問題の意見が異なるにせよ、真に和合することができるものです。「和して同ぜず」の聖人の心得です。これに反して道を同じくしない者は、同じ企業のバスに乗せないほうがその人の為にもなるかもしれません。しかしリーダーは安易にあきらめず、その人の人生が幸福になるよう導いていくことが大切です。 

組織の人財については、経験や能力もさることながら、人生・経営のあり方、そして夢や希望の同質性、なかんずく事業の基本精神や基本的価値観が同じであるか否かを見極めることが大切です。大概の経営者は、経験や能力で人を採用する傾向が強いのですが、「企業は人なり」で、まず道を同じくしうるか否かを見極めたうえで行いたいものです。 皆様にとって、今年も新たなよき出会いがありますよう願っています。

以上
創新事業承継プロジェクトチーム 代表 公認会計士・税理士 高良 明

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